内科・循環器科・アレルギー科
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人は健康なとき、健康の有り難さがわからないものです。自分や家族が病気になってはじめて、その有り難さがわかるようになるものです。健康なときこそ、病気のことを考えましょう。
人生設計をする上で、突然の病で設計変更せざるを得なくなることも起こります。これを防ぐには、病気の予防が重要です。 私を含め、臨床医はこれまで何万人もの患者さんを対象に行われてきた数々の前向き研究(追跡調査)をもとに、病気の予防を行っています。
特に動脈硬化に基づく疾患である心筋梗塞、脳梗塞を防ごうと努力しています。これらの病気は人生の進路が大きく変わることもしばしばです。 血圧、血糖、コレステロール、尿酸、肥満、喫煙は動脈硬化に深く関係します。我々はこれらの因子を各学会のガイドラインに沿って、適正にコントロールしようと努めています。
これまでの臨床医の努力は、数々の後ろ向き研究でも補完され、支持されています。
2014年4月、日本人間ドック学会より健康な人の後ろ向き研究が発表され、結果に翻弄された方も少なからず居られたかと思います。血圧が収縮期で147mmHgまでは大丈夫、LDLコレステロールは男性で178mgまでは大丈夫などといった結果です。
この研究は追跡調査がなされていません。高値だった人が3年後、5年後、10年後にどうなったかわかりません。この結果を信じて、予防で出されていた薬をお止めになった方もいらっしゃることでしょう。
そういう方は病気になった人の後ろ向き研究は信じないのでしょうか。心筋梗塞になった人は、血圧が高かった、コレステロールが高かった、糖尿病だったなど危険因子を一つ~複数持っていたことが、数え切れないくらいの後ろ向き研究で明らかになっています。
この事実を信じないで、たった1本の健康な人の後ろ向き研究を信じるなんて身勝手すぎるように思います。後ろ向き研究は信頼できる証拠としての価値が前向き研究に比べ乏しいのです。
よく定説と反対のことを主張する医師もいますが、決まって後ろ向き研究で反論しています。我々から見れば、説得力がありません。このような後ろ向き研究に身を任せて大丈夫でしょうか。人生設計はどうなるのでしょう。
科学を信じて、ぶれずに生きてほしいと思います。
また、既に心筋梗塞や脳梗塞になった方も2次予防(再発を防ぐ)が前向き研究で明らかになっています。あきらめずに、病気とうまくお付き合いしましょう。
当院では、プラセンタ治療をすることもあります。西洋の治療が合わない、副作用が心配だという方に行っています。
最後に、血管が若返るのは運動だということを強調しておきます。運動は骨量を増やすことや、免疫力の向上にも関係しています。1日30分早足も交えて歩きましょう。
院長のプロフィールの紹介
1988年 | 日本大学医学部卒業 |
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1988年 | 駿河台日本大学病院(現日本大学病院)循環器科入局 |
1996年 | 永野病院(市原市馬立)内科、循環器科勤務医 |
2003年 | 碓井クリニック開設 |